
3月30日、ベルサール東京日本橋にて、サイボウズ主催の「チームワーク経営シンポジウム」を株主総会前に開催しました。
これからの時代に求められるカイシャの姿、そして私たちとカイシャとの関係ってなんだろう? そんなテーマをさまざまなゲストと議論した同シンポジウム。
今回は、パネル1「ホリエモンと、語ろう。」の前編の講演内容をお届けします。モデレーターにBUSINESS INSIDER JAPAN統括編集長の浜田敬子さん、パネラーに堀江貴文さんと弊社代表の青野慶久を迎えて、これからの働き方についてディスカッションしました。
イントロダクションでは、アリとキリギリスをはじめ、さまざまな虫たちが繰り広げるワークスタイルアニメーション『アリキリ』の第4話 「複(副)業編」を公開。この動画を見て、堀江さんは何を思ったのでしょうか?
(編注) この記事は、読みやすさを重視して、シンポジウムの講演内容を編集しています。前編では、新しいカイシャや働き方を中心にお届けします。
就職しても意味ねえな、って

おもろい
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) 2017年9月14日
サイボウズの「働き方改革」を皮肉った短編アニメに反響 – LINE NEWS - https://t.co/VYTllBNycZ




堀江貴文(ほりえ・たかふみ)。SNS media&consultingファウンダー。1972年生まれ、福岡県八女市生まれ。現在は、ロケットエンジンの開発や、スマホアプリのプロデュース、会員制コミュニケーションサロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIJ)」の運営など、幅広く活動を展開。著書に『99%の会社はいらない』(ベスト新書)、『ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく』(ダイヤモンド社)、『自分のことだけ考える』(ポプラ社)、『多動力』(幻冬舎)など。


大学に入学してみて、その意識から解放されたんですよね。大学に行かなくても、誰も怒らないじゃんって。


おまけに、これからどんどん人口が減っていく。企業のポストに対して、団塊世代の人数もすごく多いから回ってこないかもしれないし。年金支給年齢もどんどん後ろ倒しになるだろう、と。
そういったことをいろいろと考えた結果、「大企業に入るのって、全く割に合わないな」と。


働き方改革は今さら感がある。仕事がなければ、遊べばいいんじゃないですか?





青野慶久(あおの・よしひさ)。サイボウズ代表取締役社長。1971年生まれ。愛媛県今治市出身。大阪大学工学部情報システム工学科卒業後、松下電工(現 パナソニック)を経て、1997年8月愛媛県松山市でサイボウズを設立した。2005年4月には代表取締役社長に就任(現任)。社内のワークスタイル変革を推進し、離職率を6分の1に低減するとともに、3児の父として3度の育児休暇を取得している。著書に『チームのことだけ、考えた。』(ダイヤモンド社)『会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。』(PHP研究所)など。







恵んでもらおうが働こうが、お金をもらう意味では一緒。みんなが気にする「食っていく」ってなんですか?








浜田敬子(はまだ・けいこ)。1989年朝日新聞社入社。前橋・仙台支局、週刊朝日編集部などを経て99年からAERA編集部。記者として、女性の働き方・雇用問題、国際ニュースを中心に取材。2014年から編集長。2016年5月から朝日新聞社総合プロデュース室プロデューサーとして新規プロジェクトの開発などに取り組む。2017年に同社を退社し、現職に就任。






さっき食費の話をしていましたけど、飯はぜんぶおごってもらえばいいじゃないですか。



たとえば食べ物も、賞味期限切れ直前の食材を配っているNGOがある。そこまでいかなくても、安く調達する手段なんていくらでもありますよね。
家だって、シェアハウスならすごく安い。家入一真くんがやっている「リバ邸」とか、地方だったらかなり安い。
あと、地域おこし協力隊ってあるじゃないですか。東京から対象となっている地域に行けば、ほぼ無条件に300万円近くがもらえる。食っていくって、簡単ですよ。
みんな、自分が思うほど社会の役には立っていない



働いてお金をもらっているけど、自分の周りに好きなことしか残していないという点では、通じる部分もあるかもしれません。

ほとんどの人はいやな仕事をしていると思うんですよ。つまらない仕事と思うのであれば、やめちゃえばいい。


働いてないとなんとなく罪悪感があるし、世の中の役に立ってないんじゃないか、と思ってしまう。



病気になって会社に行かないと迷惑をかけるんじゃないか、みたいな人いますけど、いなくても別にいい。会社なんて、ぶら下がってる人が多いと思いますよ。



個人が会社を“使う”という働き方



一方で、「幻冬舎は俺を雇っているほうが収益がいいはずだから俺を雇っている」とも。実際、彼は幻冬舎の給料の5倍以上は稼いでると思いますよ。







「働き方改革」より以前の、「そもそも働く必要ってあるんですか」という根本的な部分で議論が白熱したパネル1。
次回は、パネル1の後編をお届けします。「遊んでる奴が最強の時代」や「小中高で行なう教育の9割は意味がない」などの言葉も飛び出しつつ、新しい働き方をさらに掘り下げます。
文:園田菜々/編集:杉山大祐(ノオト)/撮影:栃久保誠