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「あれっ、日本人のカタカナ英語ってヘンじゃない?」──スイス人が日本でのコミュニケーションで難しいと思うこと

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アレックスの「あれっ?」、サイボウズに入社したスイス人の観察記、第2回。

2018年の11月にサイボウズに入社したアレックスと申します。スイス出身です。よろしくお願いいたします。

……という自己紹介は、そのまま日本語学校で覚えたものです。就職活動では、尊敬語、謙譲語、ビジネスマナーなどが必要になると聞いたので、フラッシュカードやYouTubeで毎日寝る前に練習しました。そして、同じシェアハウスに住んでいる日本人のハウスメイトにも「日本で働くのはどんな感じ?」と聞いていたので、なんとなく日本で働くイメージは、頭の中にありました。

しかし、いざサイボウズに入社してみると、教わったイメージと違っていて「あれっ?」と思うことが何度もありました。この連載では、「サイボウズでの会社員生活」で得た気づきを、外国人視点でお伝えしています。サイボウズに入社したスイス人の観察記、第2回です。

日本の会社の時間管理、聞いていた感じと違って「あれっ?」

レストランで友人と食事をするアレックス。友人によると、ヨーロッパに比べると日本は働きにくいと言う。アレックスはその違いを尋ねる。

時間管理が厳しく、1分の遅刻でも遅延証明書が必要、と説明する友人。それに対して、「そんなことをしていたらもっと遅くなるのではないか」とあきれるアレックス。

ランチは12時に一斉にとると説明する友人。どこにも行列ができているから、効率が悪いのではないかと答えるアレックス。

サイボウズに入社後、「タイムカードがあるのか」と部長に尋ねるアレックス。「タイムカードはない。電車が遅れた時はフェイスブックのメッセージなどで連絡をくれれば大丈夫だ」と答える部長。

ランチの時間は何時からか尋ねるアレックスに対し、好きな時に行っていいと答える部長。

いちいち管理はしない。仕事さえすればお任せしますよ、と笑顔で話す部長に対し、「サイボウズって本当に日本の会社?」と思うアレックス。

アレックス
アレックス
僕には、伝統的な日本の会社で働いている外国出身の友達が数人います。その働き方は、大体2つのパターンに分類される気がします。

1つ目は、日本人社員とまったく同じようなパターン。勤務時間が決められていて、残業が多くて、自立性がない。機械の歯車みたいな感じ。2つ目は契約社員で、タスクも働き方も、日本人の社員とは違うパターン。自立性はあるけれど、社外の人のように見られている感じ。

サイボウズは、やはり日本の伝統的な企業とは違い、「100人100通り」の考え方で、自立性が重視されています。同時に、チームで働くのをみんなが楽しんでいます。僕にはサイボウズの働き方が合っているかな。

日本語でフィードバックを受けることに対して「あれっ?」

アレックスが海外で働いていたときは相手の言いたいことを文脈から察することができた。自分のレポートに対し、「面白い情報があった」と言われるアレックス。

「レポートが面白かった」ではなく、「面白い情報があった」と言われ、全体的には面白くなかったのかな、と推測するアレックス。

笑顔でそう言った上司の様子を思い浮かべながら、今後は気を付けようと考えるアレックス。

しかし、アレックスは日本に来てからそういうニュアンスがわからなくなった。「レポートありがとうございます。わかりやすかったですね」と言われるアレックス。

わかりやすいとは、難しくなくて良いという意味か、子供っぽいという意味か混乱するアレックス。

部長が無表情だったことを思い出し、部長の本心がまったくわからず、ストレスでがっくりするアレックス

アレックス
アレックス
言葉や文化がネイティブな日本人ほどわからない外国人にとって、相手の本意を表情や言葉づかい、文脈から推測するのはとても大変です。

日常のかんたんな業務においてもそうです。特に言葉づかいにこだわっているサイボウズ式編集部員とのやりとりは、たまにフラストレーションの原因になります。自分もオシャレな言葉を使いたい、校正不要な文章を書けるようになりたいとは思うのですが……。

いつかできるようになるのかはわかりませんが、とりあえず勉強を頑張ります。サイボウズのみんなが寛容なのが、とてもありがたいです。

英語っポイけど、それ全然英語じゃないよ……。カタカナ英語に対する「あれっ?」

カタカナ英語は外国人に伝わりやすいと思っている人が多いかもしれないけど、実は意外とわかりにくいと考えているアレックス。

例1、ウイルスは、外国人が聞くと、wheels、日本語で車輪と誤解される。英語の発音は、ヴァイラスに近い。

例2、コンセントは、外国人が聞くと、consent、日本語で同意と誤解される。英語では、socketという。

例3、リスケは、外国人が聞くと、risqué、キワドイという意味になってしまう。

例4、ブレインストーミングの略のブレストは、外国人が聞くと、breast、胸という意味。略語は伝わらないどころか誤解を招くこともあるので気をつけましょう。

アレックス
アレックス
日本人が普段使うカタカナ英語で、実は英語ではない言葉は、意外と多いです。「この言葉は英語だから、外国人にも通じるはず」と思っている日本人の方は、少なくないんじゃないでしょうか。

カタカナ英語を使う際は、本当に「英語」なのかを考えたほうがいいんじゃないかなと思います。外国人と話すときは、普段使っているカタカナ英語が英語で通じるかどうかを相手に聞いてみましょう。きっと、コミュニケーションがスムーズになります。

ちなみに、いまは私もめちゃカタカナ英語を使っています! 「ブレストしましょう」とか……(笑)。

マンガ:夕海 編集:アレックス

「あれっ、日本語学校で教わったことと違うじゃん!」──スイス人がサイボウズの面接を受けて感じたこと

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